学校説明会レポート
跡見学園中学校
2026年9月9日(水)
「本物」に触れる学びを重ね、みずから考え、選択する力を育てる
昨年、創立150周年を迎えた跡見学園は、教育者であり、書家・画家としても活躍した跡見花蹊によって1875年に誕生した女子の伝統校です。「日本の誇る伝統文化を踏まえ、豊かな教養と自由な精神を持つ自立した女性を育てる」という建学の精神の下、伝統を受け継ぎながら、時代に応じた教育を展開しています。
この日、あいさつに立った校長の松井真佐美先生も跡見学園の卒業生です。大学卒業後、民間企業で勤務した後、教員となった松井先生は、「自らの美意識のもとに新たな価値を生み出し周りを幸せにする女性」の育成をめざす学校の教育ビジョンを紹介。その実現に向けて、さまざまな学びや体験を取り入れていると説明しました。
その一つが「跡見流リベラルアーツ」です。たとえば、中1の「折形礼法」では、和紙を用いて「折る・包む・結ぶ」を学び、和室での立ち居振る舞いなどを身につけます。日本文化に息づく「型」を学ぶことで、自国の文化を自分のことばで伝える力を養うのです。
また、実体験を重視した「本物」に触れる教育にも積極的です。理科の実験・実習や陶芸、織物、染色などの芸術制作に加え、毎年、東京芸術劇場などのホールを借り、世界で活躍するアーティストを招いた鑑賞会を行っています。今年はウィーン少年合唱団の公演を鑑賞し、世界トップレベルの歌声に触れました。こうした経験を、日々の学びや新たな関心につなげています。
探究型創造学習では、生徒自身が問いを持ち、調べ、考え、発表する過程を重視しています。中3では「SDGs探究旅行」、高2では「セルフプロデュース旅行」を実施し、事前に自分で立てた問いを現地に行って確認します。校内でも発表の機会があり、三者面談では生徒自身が関心事や将来についてプレゼンテーションすることもあります。
高大連携にも積極的で、東京農業大学との連携では、高校生が夏休みに約1週間、研究室でインターンシップを体験し、成果を発表します。また、中2・3では、東京理科大学と連携してデータサイエンスやAIを学びます。今年度は、新たに、順天堂大学、東京女子医科大学とも連携しました。
松井先生は「人生はB(Birth)とD(Death)の間にあるC、つまりChoiceの積み重ねです。中高6年間で、自分で考え、選択できる力を身につけてください」と結びました。
続いて、入試広報主任の先生から、学校生活や卒業後の進路について説明がありました。同校の一日は朝8時の登校後、10分間の「モニスタ(Morning Study)」で始まります。この時間は「静の時間」として、前日の振り返りや、一日の計画、予習・復習などに取り組みます。そして、放課後には、茶道・華道・箏曲・英会話などから選んで受講できる「放課後プログラム」があり、クラブ活動との両立も可能です。
進路については指定校推薦枠が500以上あり、跡見学園女子大学への優先入学制度もあります。例年、内部進学は約1割で、約9割が他大学へ進学します。2026年度は、国公立大学に4名、早慶上理に6名、GMARCHに34名、理系大学・学部(医歯薬看護医療系含む)に99名、芸術系大学に18名が合格しています。
最後に入試について。一般入試は2月1日・2日のいずれも午前。また、2027年度も1日午後、2日午後、4日午前、3日午前に特待入試を実施します。特待入試では、特待基準に届かなくても、一定以上の成績を収めれば一般合格となります。また、2日に実施する国語と算数1科の特待入試については、両方を受験できますが、それぞれの教科で独立して合否を判定し、両方を受験することによる優遇はないとのこと。詳細は学校ホームページで最新情報を確認してください。
昨年オープンした「ケヤキ棟」には自習室、ラウンジ、面談室などがあり、生徒たちのお気に入りの場所です