学校説明会レポート
神奈川学園中学校
2026年9月11日(金)
週5日制を導入し、土曜日を自由にデザインする「SDLプログラム」を新設
神奈川学園中学・高等学校は、1914年に設立された横浜実科女学校を前身とする女子進学校です。「女子に自ら判断する力を与ふること」「女子に生活の力量を与ふること」を建学の理念に掲げ、生徒の個性と人格を尊重する人間教育を実践しています。
この日の説明会の冒頭、校長の及川正俊先生は「本校では、自分の価値観や理想を持ち、その実現に向けて歩んでいける『自立』した女性を育てたいと考えています」と述べ、「体験」を重視し、生徒の意見を反映させながら、教員が伴走者となって教育活動に取り組んでいることを伝えました。
続いて紹介されたのが、2026年度からスタートした「SDL(Self-Driven Learning)プログラム」です。これは、変化の激しい現代社会で必要となる「みずから学ぶ力」を育むための教育プログラムです。授業5日制・2期制へ移行し、授業の質や学習量を確保したうえで、土曜日を各自の興味・関心に応じて過ごす「デザインする土曜日」と位置づけています。及川先生は「土曜日には、習い事やボランティアなどに打ち込むことができます。学校でも『部活動』『週末自習室』、年間170講座を開講する特別土曜講座『KG OPEN HUB』を3本の柱として用意しました。自分の“好き”や“得意”を深めることで、子どもたちのより一層の成長をめざしていきます」と語りました。
具体的な教育内容については、広報室長の藤澤里悠太先生が説明しました。中学では「2人担任制」を採用し、毎日、生徒一人ひとりとコメントをやり取りする学習記録「Diary」を通じて、担任の教員は生徒をしっかり見守っています。
また、生徒の主体性を尊重する取り組みも行われています。制服への紺色靴下の追加や、休み時間の軽食の摂取、アイスクリーム自販機の設置は、いずれも生徒たちの声から生まれました。藤澤先生は「中高時代に、自分たちの学校生活を良くしたいと考え、実際にチャレンジしてそれが実現したという経験は、社会に出てからも役立つものになると考えています」と話しました。
理数教育では、工夫を凝らした授業を展開しています。まず、理科では、中学3年間で100以上の実験・観察を行う「理科100実験」を実施。数学では、オリジナルテキストを使用する一方、中2からの習熟度別授業に加え、ブロックやトランプなどの教具を用いた数学的活動も取り入れ、「苦手」から「できる・楽しい」へと意識を変えていくことをめざしています。なお、近年の理系学部への進学率は、女子校としてはかなり高い、約4割に達しています。
一方、英語教育では、独自の「KG流ラウンドシステム」を導入しています。そこでは、1冊の教科書を年間4周してスパイラルに学び、文法指導もていねいに行います。同システムの導入1期生の2025年度卒業生は、卒業時に72%が英検®2級以上を取得しました。さらに、中1から日本人教員による2段階の習熟度別授業と、1クラスを3分割したネイティブ教員による少人数制の英会話授業も行っています。
このほか、五つの大学と連携協定を結び、専門性の高い学びに触れる機会も用意しています。また、中3全員が参加する約1週間のオーストラリア海外研修ではホームステイを体験。高1では、沖縄、水俣(熊本)、四万十川(高知)、奈良・京都、岩手・宮城の5方面から行き先を選択する国内フィールドワークを実施しています。こうした学びや体験を通して、生徒たちは興味・関心を広げています。
校内には複数の自習スペースがあり、平日は中学生が夜7時まで、高校生は8時まで利用できます。写真は、大学生メンターが常駐する放課後自習室「アカデミック・ハブ」