受験ライフをサポートする進学情報誌 さぴあ

学校説明会レポート

学校説明会レポート

開智日本橋学園中学校

2026年9月2日(水)

「問い」を起点に学びを深め、「自ら考え、行動する人」を育てる

開智日本橋学園中学校・高等学校は、前身である日本橋女学館が開智学園にグループ入りしたことに伴い、2015年に現在の校名への変更と共学化を行いました。「平和で豊かな国際社会の実現に貢献できるリーダーの育成」を教育理念に掲げ、国際バカロレア機構(IB)の中等教育プログラム(MYP)とディプロマ・プログラム(DP)の認定校として、探究的な学びを実践しています。

この日の説明会の冒頭、校長の調俊彦先生は「本校では『自ら考え、判断し、主体的に行動する』を合言葉に、『自ら学ぶ』生徒を育成しています」と話しました。AIが台頭する時代には、指示どおりに動くだけでなく、失敗にもくじけないレジリエンス(回復力・しなやかさ)が求められます。そのためにも「自発的に興味を持って学ぶ」姿勢が必要で、その第一歩が「問いを立てること」だと強調しました。また、評価には絶対評価を採用し、「自分がどこまで理解し、何ができるようになったか」を重視していることも説明。「10の学習者像」やATL(Approaches to Learning:学びのアプローチ)といったIBの共通概念にも触れ、こうした考え方を基に教育を行っていると述べました。

続いて、教頭の池田優剛先生が具体的な教育内容について説明しました。開智学園では、学園全体で「主体的に行動できる人間の育成」をめざしており、教員個人の感覚や指導力だけに頼らず、IBの体系的なプログラムを活用しています。授業では探究の時間を多く設け、「疑問・仮説・検証・発表」のサイクルを軸に、失敗から学ぶことも重視しています。「IBでは、正解を出すことだけでなく、予想を立て、確かめ、必ず振り返るという学びの過程を大切にしています。本校の探究学習も同じ考え方に立っているのです」と池田先生。探究や対話だけでなく、基礎的な学習習慣の定着にも力を入れているそうです。

一方、「自分の考えを発信しやすい環境」の整備も進めています。その一つが「哲学対話」の授業です。授業では「話は最後まで聞く」「人の意見は否定しない」というルールの下で対話し、教員に対しても安心して自分の意見を言える環境を整えています。グローバル教育では、英語を話すことへの抵抗感をなくすため、常勤教員の約3分の1を外国人ないしバイリンガルの教員にするなど、日常的に英語に触れられる環境があり、アウトプットの機会も多くなっています。

学校行事も生徒自身が実行委員会を立ち上げ、企画・運営を主導します。中1・2が合同で行うオリエンテーション宿泊合宿「TBC(Team Building Camp)」では中2の先輩が企画を担当し、良かった点や改善点を生徒同士で検証しながら内容を進化させています。文化祭でも、「チラシ配布でゴミが増える問題」と「宣伝したい気持ち」の葛藤について生徒から提案があり、教員とともに解決方法を考えたそうです。

コース制についての説明もありました。IBの中等教育プログラムに相当する最初の4年間は3コースに分かれて学びます。開智学園の探究型学習にIBの要素を取り入れた「リベラルアーツコース(LC)」では、中1・2で探究学習を実践し、中3から美術・技術を英語で学びます。「LC」に加えて一部の教科を英語で学ぶ「デュアルランゲージリベラルアーツコース(DLC)」(1クラス)は海外大学への進学も視野に入れています。帰国生などを対象とした「グローバルリベラルアーツコース(GLC)」(1クラス)では、英語や社会、美術などをネイティブ教員が指導します。さらに、現中1からは、中3・高1次は「サイエンス・マス インクワイリーコース(SMIC)」を加えた4コース制になります。新設のSMICは、理数系への興味・関心が高い生徒の強みを伸ばすコースです。また、高2以降は進路別のコース編成となります。

スクールデータ