さぴあインタビュー/全国版
体験重視の学びを通して
時代の変化に対応できる
知力とたくましさを育む
中央大学附属中学校・高等学校 校長 石田 雄一 先生
「目に見えない学力」を備えた
大学で伸びる生徒を育てたい
野口 卒業後は、85~90%が中央大学に進学されるとのことですね。内部推薦には成績基準があり、上位から自分が望む学部を選択できるということですか。
石田 大学ではかなり大きな受け皿を用意していますが、一定の成績基準は設けています。しかし、それは大学受験の模擬試験のような、他校の生徒と競うものではありません。「目に見えない学力」という表現をしていますが、本校では、試験では測れない学力を大切にしています。問題を発見する力、問いを立てる力、解決方法を探る力などです。大学に進学してから伸びる生徒を養成することを目標にしており、その意味では、優れた教育をしているという自負があります。
野口 2020年度は卒業生の約3割が中央大学の法学部に進んでいます。それに次いで多いのが、経済学部と商学部となっていますね。
石田 トップの生徒が必ずしも法学部志望ではありません。新しい学部も設置され、たとえば国際情報学部のように、文系とは言いきれない学部もあります。いろいろな学部があり、今は「成績が良いから法学部に行く」という選択はしなくなっています。ですから、法学部はひと握りの上位者しか行けないということではなく、ある程度の成績があれば選択できる状況になっています。進路の傾向は、男子校時代、共学化以降の時代、中学開設以降の時代、SSH指定校になってからの時代と、時代によって違います。現在、中学受験をして入ってくる生徒は、SSHに影響を受けたためか理系志望の割合が増えているように思います。ただ、それも高校に進んだところで、あるいは大学に行ったところで、さらに変わってくると思います。
神田 時代や学校のシステムの変化などによって、進路は多様化しているということですね。では最後に、受験生と保護者の方にメッセージをお願いします。
石田 本校は「入ってよかった」と思える、後悔しない学校です。わたし自身、この学校に来てみて、「きょうだいで中附」、あるいは「親子で中附」というケースがとても多いのに驚きました。高い評価に値する学校だと思いますので、ぜひ門を叩いてください。
神田 先生のお話から、大学附属校だからこその魅力はもちろん、それだけでは語れない魅力あふれる教育が充実していることをあらためて実感しました。本日はありがとうございました。
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