受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

さぴあインタビュー/全国版

「自主自律」の精神の下、
心動かす体験学習を通して
未来を強く生きる力を育てる

鎌倉学園中学校・高等学校 校長 松下 伸広 先生

子どもの良いところを見つけて
ほめて伸ばしてあげるのが親の使命

神田 進路指導でもさまざまなプログラムをお持ちです。その成果として、すばらしい大学合格実績を残されています。今春は329名の卒業生のうち、国公立大学合格者が81名、そのうち現役で合格されたのが57名でした。私立大学も含め、確実に実績を伸ばしていますね。

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松下 大学の先生や研究者の方による出張講義や、卒業生の講演会など、さまざまなキャリア教育プログラムを組んでいます。単に偏差値で進学先を決めるのではなく、自分が本当にやりたいことを探して大学・学部を選んでほしいと思っています。

中野 中学入試については、何か変更点はありますか。

松下 2024年度入試から帰国生向けに別枠で選抜する予定です。詳細はこれからの発表になりますが、より多くの方に受験していただけるようにしたいと考えています。

神田 最後に、中学入試をめざす受験生と保護者の方にメッセージをいただけますか。

松下 漫画家の手塚治虫さんは大阪教育大学の付属小学校に通っていましたが、ある日、お母さんが担任の先生に呼ばれたそうです。彼が授業中に漫画を描いていたと注意を受けたのですね。当時は漫画なんてとんでもないという時代ですから。でも、帰ってきたお母さんはその漫画を見て、「すばらしい、お母さんはあなたのファン第1号になります」と言ったそうです。このことばがあったからこそ、お母さんがそこで道を閉ざさなかったからこそ、世界の手塚治虫が生まれたのでしょう。親は子どもの良いところを引き出してあげるのが使命だと思います。ただ「勉強しなさい」と言うのではなく、良いところを見つけてほめて伸ばすことを意識していただきたいですね。

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神田 ほめてあげることは大事ですね。世に出て名を成した方の親御さんを見ると、わが子の良い面をほめている方が多いように思います。

松下 ほめられれば人はがんばりますからね。本校では季節ごとにさまざまな花が咲きますし、鳥のさえずりも聞こえ、小動物もよく見かけます。季節を感じられるこの環境で豊かな人間性を育みたい方は、ぜひ鎌倉学園に来ていただきたいと思います。結果はどうあれ、中学受験は生きる力を身につけます。教科の知識を得るだけにとどまらず、大学受験に向けても力を発揮できるようになる貴重な経験になると思います。がんばってほしいですね。

神田 恵まれた自然環境、禅の精神に基づく確固たる教育理念、驚きと発見に満ちた体験学習など、鎌倉学園の魅力をたっぷり教えていただきました。ありがとうございました。

23年6月号 さぴあインタビュー/全国版:
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