受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

さぴあインタビュー/関西情報

この4月に新コース制がスタート
約半数が理系に進学する
神戸の伝統ある女子校

親和中学校・親和女子高等学校 校長 中村 晶平 先生

特徴のある学校行事が豊富
企画・運営は生徒主体で

中川 貴校では学校行事も盛んですね。いくつかご紹介いただけますか。

中村 行事はとても多く、そのほとんどが中高合同で実施され、生徒が主体となって企画・運営しています。なかでも盛り上がるのが、毎年5月3日に開催している文化祭です。当日は、最後に生徒たちが中庭でフォークダンスの「マイムマイム」を踊るのが恒例です。毎回、生徒たちがみずから振り付けを考えているのですが、これが本校の名物の一つになっています。

 また、4月には学年ごとの遠足があります。中1と高3は「歓迎遠足」として合同で、各6人ずつのグループ単位で神戸の王子動物園や須磨海浜公園などに行きます。そこでは、高3生が新入生にこれからのことを教えたり、プレゼントを渡したり、一緒に昼食を食べたりして、最後は駅まで送っていきます。これも本校の伝統ある行事の一つで、見ていてとてもほほ笑ましいですね。高3の生徒たちは入学したての新入生をとてもかわいがります。また、新入生は5歳年上の高3生と丸一日一緒に過ごすので、あこがれを持つようになります。

 さらに、7月の期末考査が終わった後に行う球技大会(バレーボール)では、全校生徒がクラス対抗で競います。練習を重ね、大会当日になると、応援の歓声が学校周辺に響き渡るほど盛り上がります。また、9月の体育祭では、最近はあまり見かけなくなった騎馬戦や棒上旗取りなどの競技も行っています。


丸みを帯びた大きな窓が特徴的な、約9万2000冊の蔵書を誇る図書館

中川 クラブ活動についても教えてください。

中村 クラブは運動部と文化部を合わせて30ほどあり、中学生と高校生が一緒に活動しています。加入率は8割程度で、なかには二つの文化部を兼部している生徒もいます。

 バレーボール部とバドミントン部は、強化指定クラブですが、本校は勉強もきちんとやったうえでクラブ活動もがんばるという方針なので、こうした強化指定クラブでも、しっかり「ノー・クラブ・デー」を設けて、勉強との両立がしやすい環境をつくっています。また、ダンスが好きな最近の生徒たちの声を取り入れ、一昨年、ダンス部を新設しました。文化部もがんばっており、書道部は全国大会に出展するまでに上達する生徒もいますし、文化祭では中庭で行う書道パフォーマンスがとても盛り上がります。高3の部員はそれを最後に引退するので、見ている保護者や先輩方が涙を流すほどです。

立見 文化部の場合、高3の5月の文化祭で引退し、その後は受験勉強に専念するのですか。

中村 そうですね。本当はもう少し早くから受験勉強に取り組んでほしいところですが、文化祭や大きな大会が終わってから本腰を入れる生徒が多いですね。学校の自習室やラーニングコモンズなどで勉強する生徒も少なくありません。そうしたところを回って生徒を励ましながら、質問に答えている教員も大勢います。

24年3月号 さぴあインタビュー/関西情報:
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