受験ライフをサポートする進学情報誌 さぴあ

2026年度中学入試 親子で歩んだ 受験の軌跡

進学校 女子学院中学校

過程を信じて歩んだ3年間

 「算数が全然わからない」

 通塾を始めて間もない帰り道、娘はそう言って涙をこぼしました。塾に知り合いもおらず、不安の中でのスタートでした。

 SAPIXに入室したのは3年生の2月。それまでもそれなりに勉強してきたつもりでしたが、入室テストの結果は偏差値40程度、下位クラスからの出発でした。その現実以上に、娘の涙が私の覚悟を決めました。塾が苦痛な場所にならないよう、できる限り寄り添いながら伴走しようと心に誓いました。

 初めは算数を一緒に考え、小さな成長を共有しながら授業とテストに向き合いました。「めんどくさい」と口にすることもありましたが、少しずつ学習習慣が整い、やがて塾で学ぶことを前向きに捉えられるようになっていきました。

 娘はとてもマイペースで、何をするにもゆっくりな性格です。朝の支度ものんびりで、5年生の頃には1年生の弟が先に家を出ることもあるほどでした。注意するとかえって遅くなり、最終的にはこれも彼女の特性なのだと受け止めました。

 テストでも同様で、入室当初はどの教科も最後の問題までたどり着けない状態が続きました。時間を計るなど工夫もしましたが大きな変化はなく、無理に急がせるのではなく、「どうすれば速くなるか」を毎回一緒に振り返り続けました。知識と経験の積み重ねが必ず力になると信じた3年間でした。

 6年生からは習い事をSAPIX一本に絞りました。合格以上に、努力を積み重ね、自分の力で目標に挑戦する経験を通して自信をつけてほしい。それが一番の願いでした。とはいえ、模試やテストの結果に一喜一憂してしまう自分もいました。そのたびに、結果ではなく努力の過程こそが大切だと、自分にも娘にも言い聞かせました。

 膨大な問題演習を重ねる中で、6年生後半からは解答スピードも伸び始めました。思うように点数が取れない時期やクラスが下がる経験もありましたが、3年間で身につけた「毎日コツコツ取り組む習慣」は揺らぎませんでした。

 入試直前期、親の役割は食事と睡眠管理、過去問の調整程度となり、娘の自走する姿に成長を感じました。入試当日も変わらぬマイペースぶりでしたが、試験前には気持ちを整え、合格を勝ち取ってきました。

 あの帰り道の涙から始まった3年間。結果以上に、最後まで親子で目標に向かい努力を重ね続けた時間こそが、娘の自信となり、私にとってもかけがえのない財産となりました。そして、その歩みを支え、挑戦し続ける環境を与えてくださったSAPIXに、心から感謝しています。