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スクールファイル

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2026年11月号から転載

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実践女子学園中学校高等学校

エストニアとの教育提携で
ソーシャル・アントレプレナーシップを育成

実践女子学園では、建学の精神に「女性が社会を変える、世界を変える」を掲げ、知性と品格を兼ね備えた女性の育成をめざしています。2028年4月からの利用開始を予定している新校舎の見どころや、学園を挙げて取り組むソーシャル・アントレプレナーシップ教育の詳しい内容について、校長の湯浅茂雄先生に伺いました。

実践女子学園中学校高等学校 校舎写真

最新設備を備えた新校舎を
渋谷にふさわしい“共創空間”に

校長 湯浅 茂雄 先生

校長 湯浅 茂雄 先生

広野新校舎の建築が着々と進んでいますね。

湯浅はい。実践女子学園では、2031年をめどに大学の全学部・学科をこの渋谷キャンパスに集約します。それに伴う校地整備の一環として現在、中高の新校舎建築を進めているところです。利用開始時期は2028年4月を予定しています。

広野その特徴や見どころを教えてください。

湯浅今回の新校舎建築にあたっては、建設会社の方々と生徒、教職員を交えたワークショップを行い、実際のニーズに基づいた空間設計を考えていきました。たとえば、本校は現在、上履きを使用しない1足制です。そこで「靴を脱いでくつろげる場所がほしい」という声が生徒から出たので、畳のスペースを設けることになりました。また、「校舎内にいながら自然を感じられる空間がほしい」という意見を受けて、テラスも設置します。

広野学習面ではどのような変化が期待できそうですか。

湯浅新校舎の1・2階には、3Dプリンターや情報機器などを備えた「JJ FABO」と呼ばれるものづくりの拠点を設けます。「JJ FABO」は、現校舎にもすでに導入していますが、新校舎の移転後は、さらに機能を強化していく予定です。将来的には、本校の生徒のみならず、大学生や近隣企業にも活用していただけるような、地域に開かれた“共創空間”にしていきたいと考えています。

広野情報の発信地である渋谷の土地にふさわしい、魅力的な施設になりそうですね。今から完成が楽しみです。

学園創立者から受け継がれる
社会起業家精神をさらに強化

広野近年では、ソーシャル・アントレプレナーシップ(社会起業家精神)の育成にも力を入れていますね。

湯浅はい。ソーシャル・アントレプレナーシップとは、未来のためにみずから社会や世界をより良くしようとうるマインドのことです。本校の創立者である下田歌子も、明治期から大正期にかけて女子教育の発展に尽力した、まさにソーシャル・アントレプレナーの先駆者といえる人物です。こうした教育をさらに発展させるべく、昨年3月に、実践女子学園はエストニアの企業や教育機関との間で連携協定を締結しました。これにより、多彩なプログラムの実現が可能になりました。

広野数ある国のなかでも、なぜエストニアなのでしょうか。

湯浅エストニアは、人口が140万人ほどの小規模な国であるにもかかわらず、IT先進国として知られ、人口当たりのスタートアップ企業数はEUでトップです。また、幼児期からソーシャル・アントレプレナーシップ教育を推進しています。「より良い社会を生み出していこう」という若いエネルギーに満ちており、われわれが学ぶべきものは多いと判断しました。

広野具体的な活動を教えてください。

湯浅この夏は、初の試みとして10日間のエストニア研修に出掛けました。参加者は中3~高2の16人。タリン工科大学やアントレプレナーシップ応用科学大学による特別講義を通して、生徒はさまざまな社会課題解決の在り方について学びました。

ちなみに、訪問先のサーレマー島の副市長をはじめ、講演いただいた大学の先生方は、ほぼ女性が占めており、生徒たちは、エストニア女性の社会参加比率の高さに驚いていました。生徒にとっては、自分の能力を社会にいかに還元すべきかを強く意識づけられたと同時に、日本のジェンダー問題について考える良い機会になったと思います。

English Science Creation Campではカートに乗り「速さ」を体験。「カーブはスピードを弱めないと危険」など、体験から得られる気づきも

English Science Creation Campではカートに乗り「速さ」を体験。「カーブはスピードを弱めないと危険」など、体験から得られる気づきも

英語と理科を組み合わせた
独自のサマーキャンプも好評

サピックス教育事業本部 本部長 広野 雅明

サピックス
教育事業本部 本部長
広野 雅明

広野貴校のソーシャル・アントレプレナーシップ教育に裏付けられた生徒たちの社会課題解決能力は、外部のコンテストでも高い評価を得ていますね。

湯浅はい。生徒たちは毎年、企業の課題解決に挑む全国大会「クエストカップ」に挑戦し、ユニークなアイデアを出し、さまざまな賞を頂いています。2026年度は、ポジティブなことばを掛けてくれる音声機能内蔵ぬいぐるみ「ほめぐるみ」でイオンリテール株式会社の企業賞を、表情からその人の感情を分析し、それに沿った応援メッセージを表示させるAI搭載の鏡「Hymira(ハイミラ)」で株式会社オカムラの企業賞をそれぞれ受賞しました。

広野日ごろからAIやデジタルデバイスが身近にあるからこそ思いつくアイデアですね。ほかにも、生徒の視野を広げるための試みはありますか。

湯浅毎年夏休みに、希望者を対象にした2泊3日の「English Science Creation Camp」を開催しています。これは英語を使って科学を学ぶ体験型プログラムで、毎年テーマを変えて実施しているのが特徴です。今年のテーマは「Mobility(モビリティ)」。ミニカーの製作から実際のカート運転のほか、ジップライン体験を通して物理の基礎を学び、最後はAIツールを活用したプレゼンテーションで締めくくりました。

広野英語学習とサイエンス教育を組み合わせた画期的な取り組みですね。

湯浅参加する動機は生徒によって異なりますが、キャンプを終えると、英語が苦手な子は英語が、理科を苦手な子は理科が、少し好きになって帰ってくるようです。今後もこのように学びのアプローチを工夫しながら、生徒たちの興味・関心を広げていきたいと思います。

広野最後に、受験生に向けてメッセージをお願いします。

湯浅本校は創立時からの伝統を大切にしながらも、先進的な試みを積極的に取り入れている学校です。自分のやりたいことを実現できるこの環境で、ぜひ大きな夢を見つけてほしいですね。

女子校 私立 東京

実践女子学園中学校高等学校

〒150-0011 東京都渋谷区東1-1-11 JRほか「渋谷」駅より徒歩10分、東京メトロ銀座線ほか「表参道」駅より徒歩12分
学校サイト

Information

hs.jissen.ac.jp/admission/open_school/index.html

※学校説明会などの情報は上記よりご確認ください。

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