受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

さぴあインタビュー/関西情報

秘訣は毎朝の「20分テスト」
学校生活も楽しみながら
学力を伸ばして難関大学へ

金蘭千里中学校・高等学校 校長 大中 章 先生

2015年の学校改革以降
生徒の積極性が増した

聞き手1
サピックス小学部
千里中央校
岡澤 卓哉

松本 貴校では、そうした伝統や建学の精神を継承しつつ、2015年の創立50周年を機に大きな学校改革に取り組まれました。その内容を教えてください。

大中 大きく分けて、「クラブ活動の改革」「キャンプの見直し」「文化祭と体育祭の運営方法の見直し」「制服のリニューアル」そして、学習面の改革として「学習記録ノートの導入」の五つです。まず、クラブ活動については、それまでは、運動部と文化部を合わせても10種類ほどしかありませんでしたが、それを25種類に増やしました。

松本 文化祭と体育祭は、どのような改革を行ったのですか。

大中 以前は、文化祭と体育祭を合体させた1日限りの「高中祭」という名称で、教員がお膳立てするような形で行っていました。改革後はそれぞれ別日程で設定し、各クラスから実行委員を選出して、生徒主体の行事に変えました。また、文化祭も体育祭も、各学年の実行委員と、学校全体を統括する総務係を募って運営に当たらせ、教員はそれをサポートします。そのようにして生徒が主体となって企画・運営することの目的は、本校が育成したいと考えている三つの能力、すなわち「コミュニケーション能力」「リーダーシップ」「柔軟性」を伸ばすことにあります。

松本 改革を行う前と後では、生徒たちにどんな変化がありましたか。

大中 以前は、成績の良い生徒が光っている学校で、それ以外の生徒は活躍の場が少なかったのですが、今は文化祭や体育祭でもさまざまな生徒が活躍しています。クラブ活動も選択肢が増えたため、いろいろな形で生徒が活躍できる場が増えました。改革前は5割程度だったクラブ活動の加入率も、現在は中学で75%、高校では71%です。このことからも、生徒の積極性が増したという実感があります。また、生徒が主体的にかかわるようになったのは、文化祭や体育祭といった学内の行事だけではありません。社会課題などを探究して発表する「クエストカップ」や「ナレッジイノベーションアワード」といった外部のプレゼンテーションコンテストにも積極的に参加するようになり、プレゼン上手な生徒も増えました。

22年12月号 さぴあインタビュー/関西情報:
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