受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

さぴあインタビュー/関西情報

人格形成と学力伸長を両輪に
「やり抜く力」を育てる
伝統ある女子教育の名門

四天王寺高等学校・中学校 校長 中川 章治 先生

海外研修や大学訪問など
今年度から従来以上に活発に

聞き手1
サピックス小学部
関西統括責任者
立見 貴光

立見 貴校の歴史からお聞かせください。

中川 本校は、和宗総本山四天王寺を設置母体として、聖徳太子の「和のご精神」を礎とする教育を行っています。建学の精神は、「聖徳太子の和のご精神を礎とする信念ある女性の育成を図る」というもの。これは、円満で深い人間性と、将来、世界に力強く雄飛し得る学力とを兼ね備えた女性を育てるために、その個性を十分に伸ばせるような教育を行うという意味です。

 聖徳太子は593年に四天王寺を建立され、平和国家の実現と人々の安穏を願いました。そして、悲田院・療病院・施薬院・敬田院の四箇院を構えました。そのなかで、慈悲救済を使命として生きる人格者を育成するのが「敬田院」であり、本校はその教育事業を継承しています。そして、聖徳太子御来忌1300年を迎えた1922(大正11)年に天王寺高等女学校が設立され、学制改革に伴い、1947(昭和22)年に四天王寺中学校が誕生しました。さらに翌1948年には、天王寺高等女学校が四天王寺高等学校となり、2022年には創立100周年を迎えました。

石原 中川先生は、これまでどのように学園にかかわってこられたのでしょうか。

中川 わたしは1989(平成元)年に国語の教諭として赴任し、入学対策部部長を経て3年前に高校の教頭になり、今年の4月に校長に着任しました。

立見 今後の抱負をお聞かせください。

中川 学校行事については、コロナ禍の前と同等か、それ以上に行おうと考えています。その一つに、数年前から計画を進めていたイギリスのチェルトナム・レディース・カレッジでのサマースクールへの参加があります。同カレッジは女子教育で約160年の歴史がある名門ですが、このサマースクールでは、その寮に2週間入って英語で文化などを学びます。この8月に参加者約40名で実施します。また、オーストラリアのブリスベンでの2週間の海外語学研修もこの夏から再開し、約80名が現地に行きます。さらに、しばらくできなかった国内の大学見学ツアーも再開。すでに7月には一部のコースで実施しましたが、8月の下旬には、京都大学の7学部の見学と体験授業に300名ほどの規模で行く予定です。そして、10月の修学旅行も、従来と同様、高校はシンガポール(一部は北海道)に、中学は台湾に行く予定です。

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23年9月号 さぴあインタビュー/関西情報:
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