受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

さぴあインタビュー/関西情報

人格形成と学力伸長を両輪に
「やり抜く力」を育てる
伝統ある女子教育の名門

四天王寺高等学校・中学校 校長 中川 章治 先生

優れた合格実績の背景にあるのは
数学の力を粘り強く伸ばす教育

立見 貴校は、医歯薬系の学部・学科への進学者が非常に多いことでも知られています。医歯薬系の学部・学科ではレベルの高い理数系の力が求められます。一般的に、女子は理数系が苦手な子が多いといわれていますが、貴校ではそのようなことはないのですね。

中川 本校の場合、理系と文系の生徒の割合は、7対3から8対2です。不思議に思われますが、そもそも中学受験を経験して進学校に入学する生徒の多くは、男女関係なく、受験勉強を通じて算数の能力が鍛えられています。本校においては、中学受験で鍛えられたその力を、授業などを通じて、あきらめさせず、粘り強く伸ばしていくので、そうした割合になるのだと思います。また、理系の学部・学科のなかでも、医歯薬系は魅力的です。ですから、生徒たちが将来のライフプランやキャリアを考えたときに、医歯薬系の学部・学科を選ぶのは自然な流れではないでしょうか。

聞き手1
サピックス小学部
上本町校校舎責任者
石原 達也

 その点、本校には「医志コース」があり、医歯薬系の学部・学科の見学をしたり、先生方を招いた講演を行ったりしています。また、卒業生が来る機会も多く、さまざまな話をしてくれます。そうした取り組みを通じて、生徒たちのモチベーションもアップするのだと考えています。

立見 そうはいっても、医歯薬系の学部・学科に合格するための勉強は大変です。当初はめざしていても、途中であきらめる人も少なくありません。貴校の場合、学校としてしっかり後押ししているので、生徒たちも最後までがんばることができるのですね。

中川 確かに数Ⅲまで必要とする大学が多く、生徒は大変だと思います。しかし、「みんな大変な思いをしているのだから、自分も負けずにがんばろう」という気になるのも、途中であきらめない要因の一つでしょう。また、本校に来たら、生徒は医歯薬系の学部・学科の受験が特別なこととは感じなくなるようです。

23年9月号 さぴあインタビュー/関西情報:
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