受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

さぴあインタビュー/関西情報

人格形成と学力伸長を両輪に
「やり抜く力」を育てる
伝統ある女子教育の名門

四天王寺高等学校・中学校 校長 中川 章治 先生

中学入試は社会科も含めた
4教科で挑戦してほしい


約3万冊の蔵書のある図書室。多読で使用する洋書がずらりと並んでいます

立見 貴校では、入学してから成績が大きく伸びる生徒もいるのですか。

中川 もちろんです。ぎりぎりの成績で合格した生徒が、国公立大学の医学部に合格した例もあります。本校の中学入試は、4教科(算数・国語・理科・社会)と3教科(算数・国語・理科)の選択制となっていますが、3教科で勝負する受験生は算数の能力が突出している傾向が強いです。しかし、入学後には英語や社会といった知識系の教科もあるため、順位が変わってきます。また、「英数」コースの専願で入学した上位30名ほどは、「医志」や「英数S」にも合格できるレベルです。そうした生徒たちは、中2からコース変更しようという考えなので、よく勉強します。一方、「英数」の専願で、ぎりぎりの成績で入学した生徒は、自分でそれをよくわかっています。中学受験では準備不足だっただけなので、入学してから大きく変わります。

立見 ところで、貴校の塾対象の説明会に参加したのですが、その際、担当の先生は社会科を含めた4教科受験を勧めていらっしゃったのですが、どんな意図があるのでしょうか。

中川 それは、小学校できちんと社会科を学んでいないと、知識の土台としての強さ・広さが少なくなり、中高の教育を受けていくなかで欠落する部分があるからです。3教科入試の学校と併願する受験生に門戸を広げるために、本校でも社会科を除いた、国語・算数・理科の3教科入試を行っていますが、本当は社会科を必須にしたいところです。4教科をやり抜くのは大変ですが、その体験は、入学後に花開くと思います。

23年9月号 さぴあインタビュー/関西情報:
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