憧れの学校への道のり
聖光学院に初めて足を運んだ日、そこに息子がいる姿が目に浮かび、校長先生のお話を伺い「ここだ!」と感じました。息子自身も文化祭などを訪ねるうちにその気持ちを強く持ち、聖光学院のマスコットキャラクターのジェントルペンギンを勉強机の横に飾り、キーホルダーを携えながら頑張る日々でした。息子は幼い頃から本が大好きで好奇心旺盛だったので、3年夏から通ったサピックスの授業はいつもとても楽しかったようです。
しかし、受験生活が常に順調だったわけではありません。私は、受験は親からの強制でなく、子ども自身の明るい未来や充実した学校生活に向かう煌めく選択肢として、明るい雰囲気で取り組みたいと心に決めていたはずでした。それなのに大きな声で叱ってしまったり、夫婦で揉めてしまったりすることもありました。その都度冷静になって話し合い、夫婦の役割分担を明確にするなどして解決してきました。結果的にそれがまた家族の絆や団結力を強めたと思います。
6年生になってからは、SAPIXの先生方に面談や電話で何度も相談させていただきました。親子のその時々の状況や希望を受け止め、常に励ましてくださったことは、親にとって大きな支えでした。もっと早くから先生方を頼らせて頂けばよかったと、今は感じています。
土曜特訓やSS特訓が始まると膨大な教材量に圧倒され、特に秋頃は親の焦りや子どもとの温度差もあり、とても苦しい時期でした。思えば子どもは冷静に見えても不安を抱えていたでしょうし、あの長時間の授業に全力で集中するだけでもすごいことだったのでしょう。ある時からは、ここまで積み重ねてきた実績を信じて見守り、前向きな声掛けに徹することにしようと、思いを改めました。
最後の一か月間の息子の頑張りには目を見張るものがありました。私は仕事を休み、親子で志望校対策や知識の総復習に全力集中しました。この時期だけでなく日頃から暗記問題については私が問題を読み上げ、息子は口頭で答え、できなかったところを忘れた頃にまた繰り返すという形をとっていました。これだと飽きずにやり切ることができ、また親も定着度を把握することができます。教えることはできませんが、「楽しく一緒に取り組む」ことを大切にしてきました。算数の難問には何度も繰り返し挑み、4~5回目に遂に克服してガッツポーズをする姿は印象的でした。
試験当日、会場に向かう息子の背中を見送りながら、祈るような気持ちで涙があふれました。「全力を出して頑張る」と言って歩いていく姿はとても頼もしく、ここまで頑張ってきた息子を誇らしく思いました。
聖光学院の合格を知った瞬間は、言葉で言い表せない喜びと驚きと安堵の気持ちが込み上げました。その日に家族で見上げた真っ青な空は、一生忘れません。家族一丸となって本気で駆け抜けたこの体験は、我が家にとって、かけがえのない家族の歴史となりました。