息子の力を信じて歩んだ4年間
入室は新3年生、当初は中学受験をするかどうか悩みながらのスタートだった。理由は中学受験をせず少年野球に熱中していた私にとって、4年間も勉強中心の生活になることへの不安があったからである。
SAPIXに通い始めてからの1年間は、勉強の流れを作ることに四苦八苦。慣れない生活にストレスを抱えながら試行錯誤の日々だった。しかし、もともとSAPIXの授業は楽しいと話していたことに加え、4年生になって仲の良い友達ができたことで通塾のモチベーションが急上昇。徐々に息子(+家族)は受験勉強を中心とした生活になっていった。
私は自身の少年時代の経験と照らし合わせ、目標に向かって一生懸命に取り組むこと・仲間と切磋琢磨し高め合うことなど共通点が多いことに気付く。中学受験は合格を目指すだけのものではなく、この期間で得られた経験や出会いは今後の財産になると確信し、受験に対する私のモチベーションも上昇していった。5年生のうちに興味のある学校の説明会や文化祭を見に行ったため志望校は早めに固まったが、6年時に実施される実力テストやサピックスオープンで同じ様なミスを繰り返し、合格圏が遠い…容赦なく迫ってくる試験本番に焦りが募っていった。
そんな中、ふとした時に息子の指先に大きなペンダコができていることに気付いた私は、息子の努力を信じようと決意するとともに、努力が報われて欲しいと心から願い、指先をさすった。その後も努力を続けた結果、最後のサピックスオープンで合格圏を突破し、全ての模試が終了。冬休み以降の最後の追い込みは、算数を中心に苦手な単元と志望校の傾向を見ながら演習を繰り返した。
1月、いよいよ迎えた受験本番。最初に受験した学校の試験会場に到着し、息子は会場の雰囲気に落ち着かない様子。あまり本番であることを意識しすぎない様に、「いつも通りで大丈夫」と模試の前に掛けていた言葉で激励した。ほどなくして教室への案内が始まると、息子は一度も後ろを振り返ることなく歩いて行った。前を向き、教室に向かう息子の後ろ姿に一人で受験に挑む覚悟と成長を感じるとともに、雰囲気にのまれず力を出し切ってくれるという予感がした。その後の全ての受験校においても、一度も振り返ることなく会場へと歩みを進めた息子だった。最終的には第一志望を含め複数の合格を勝ち取ることができ、無事に受験生活を完走できたことに我が家は大きな喜びと達成感に包まれた。
私の帰宅時、これまで息子の部屋から明かりが付いているのが外から見えていたが、今では部屋の電気は消え、玄関で迎えてくれる笑顔の息子がいる日々に受験が終わったことを実感している。
受験生活は長く決して平坦な道のりではなかったが、乗り越えた先に得られた経験と自信、仲間の存在は今後の人生をきっと豊かにしてくれるだろう。
隼斗、本当によく頑張ったね。お疲れ様でした!!