受験ライフをサポートする進学情報誌 さぴあ

2026年度中学入試 親子で歩んだ 受験の軌跡

進学校 渋谷教育学園幕張中学校

子ども二人の中学受験を終えて

 数年前にも長男の体験記を書かせていただきましたが、改めて振り返ると、長女の受験に関して長男の時の経験は全く参考にならなかったなと思います。雑学大好き大雑把な文系男子の息子と、読書より計算好きのコツコツ真面目な理系女子の娘は、性格も得意科目も見事に真逆で、親の働きかけも大きく変える必要があったからです。

 例えば、息子には完全無視された学習計画は、やることリストを細かく消して達成感を得たい娘の為には項目を詳細に列記してイラスト付きで毎日作成しました。受験生一人一人、やる気の出るポイントは違うのだと面白く感じたところです。

 唯一、親として過去の教訓を活かせた点は、感情的に叱ったり嘆いたりしないと心に留めていたことです。息子には成績とやる気の急降下時期に幾度か声を荒らげてしまいましたが、プラス効果は何一つありませんでした。成績が下がって一番がっかりしているのは本人なのに、親の勝手な失望を押し付けても不安を無駄に煽り、集中力を削ぐ効果しかありません。不調の時こそ、親はメンタルを平常に保ち、子どもを動揺させないことが大事です。

 実際、6年前半まで比較的成績のブレがなかった娘が秋以降の模試でじわじわ崩れ、過去問にも大苦戦する姿を見るのは内心辛いものがありましたが、「これは入試本番とは違うから大丈夫!」と悪い結果はさらっと流し、前向きな声掛けを心がけました。心の中でどんなに暴風雨が吹き荒れようとも、親は笑顔!です。娘も最後の時期に思うように結果が出せず相当きつかったようですが、粘り強く諦めない心で志望校合格を掴み取り、大きく成長してくれたと思います。

 サピックスには、全分野がスパイラルでステップアップする秀逸な教材、テキスト内容を超えて展開される授業、そしてハイレベルなライバル達という素晴らしい環境が揃っているので、塾の指針に沿って学習を継続すれば確実に成長できると思います。

 ただ、学習量については、息子の年よりもさらに負荷が増して大変だと感じました。家庭学習でこなす内容の最終的な取捨選択は、子どもの理解度を見極めて親が判断してあげるといいと思います。欲張らずにすっぱり捨てる勇気も必要です。そして、時間の余裕がなくなる6年生になる前までに得意科目の強化ができるといいです。直前期に少しでも安定して得点できる科目があるとお守り以上に心強いです。

 最後に、子ども二人の中学受験に伴走する中で、私自身も学びがありました。恥ずかしながら長年誤用していた語句の正しい意味を知り、歴史知識や一般教養を記憶の底から引っ張り出し、身近な自然現象の原理に感心する、ワクワクの連続の数年間でした。サピックスの難問攻撃に立ち向かう娘の後ろで援護射撃する生活が終わってしまったことに一抹の寂しさを感じます。

 親子で成長する機会を与えてくださったサピックスに心から感謝いたします。ありがとうございました!