諦めない心が掴んだ合格
娘が中学受験を意識し始めたのは、小学3年生の時に初めて訪れた桜蔭中学校の文化祭でした。生徒の皆さんが生き生きと活動し、自分の考えを堂々と発信している姿に強く心を惹かれ「ここに通いたい」と、強く感じたことが娘の中で大きな目標となりました。
5年生までは成績も比較的安定しており、本人も落ち着いて学習に取り組んでいました。しかし6年生になると少しずつ成績が落ちていき、夏期講習マンスリーテストではそれまでに経験したことのないほど大きく順位を落としてしまいました。その背景には、6年生になって学校行事などの役割が忙しくなったことに加え、サピックスの授業が21時までとなり、物理的に睡眠時間を十分に確保できなくなったことがありました。また、テスト中の集中力を維持するための食事のタイミングなど、学習面以外の「コンディション作り」に課題があることに気づきました。そこで家庭では、学習量を増やすのではなく、生活リズムを整えることを最優先にしました。睡眠時間は9時間半を切らないようにし、食生活にも気を配るようにしたことで、少しずつ集中力が戻り、成績も徐々に回復していきました。そして冬期講習以降は志望校別コースでの席次も上がり、精神的にも安定した状態で受験本番を迎えることができました。
直前期の1月は、学習内容を本人の判断に任せることにしました。親としては「あれもこれも」と口を出したくなる場面もありましたが、そこはぐっとこらえ、娘を信じて見守ることに徹しました。毎朝、合格祈願を兼ねて近所の神社まで一緒に散歩したり、勉強の合間には神経衰弱やオセロを楽しんだりと、家庭内の雰囲気を明るく保つよう心がけました。こうしたリラックスした時間が直前期の緊張を和らげてくれたように思います。
娘は普段はのんびりとした性格ですが、心の奥には強い負けず嫌いな一面を持っています。一度決めた目標から目を逸らすことはなく、成績が落ち込んだ時期でも桜蔭を諦めることはありませんでした。弱音を吐かず淡々と努力を続ける娘の姿に、親である私たちが何度も勇気づけられました。
そうして迎えた2月2日14時。家族3人で合格発表を確認し、スマートフォンの画面に「合格おめでとうございます」の文字が表示された瞬間、思わず抱き合って喜びました。これまでの努力が報われたこと、そしてこの日を迎えられたことへの感謝の気持ちで胸がいっぱいになりました。
最後になりますが、受験生活を通して娘を温かく、時に厳しく導いてくださったサピックスの先生方、そしていつも見守ってくださったスタッフの皆さまに、心より感謝申し上げます。本当にありがとうございました。